AI Tools 2026年8月27日 (更新: 2026年8月28日)

7-1 クレジットの仕組みと節約

Codex の利用量がどう消費されるかの仕組みと、同じ成果をより安く出すための節約術。プラン別の月額、5時間ウィンドウあたりの利用枠、モデル別の単価を踏まえて、渡す情報を絞る・会話をリセットする・作業に見合った設定を選ぶという3つの原則を非エンジニア向けに解説します。

難易度前提知識ゼロでも読めます所要時間約 30 分種別学習コース

先に読む1-3 ChatGPT のどのプランで使えるか

このレッスンでわかること

  • プランごとの月額と、そこに含まれる利用枠がわかる
  • 何をすると消費が増えるのかがわかる
  • 同じ成果をより安く出す方法が身につく
  • 利用枠を使い切ったときの対処がわかる

本文の数値は 2026年8月28日時点の公式情報です。料金や上限は改定されます。契約前に必ず公式の料金ページで最新の値を確認してください。

プランと月額

Codex は ChatGPT のプランに含まれます。Codex 単体の契約はありません。

プラン月額
Free$0
Go$8
Plus$20
Pro$100
Pro Max$200
Businessユーザーあたり $20〜25(年払い / 月払い)

Enterprise と Edu は個別見積りで、月額は公開されていません。

個人で本格的に使い始めるなら Plus($20)が入口です。上限に届くようになったら Pro($100)を検討します。この判断材料が、次の利用枠です。

何を数えているのか

**扱った情報量に応じて消費します。**メッセージの回数ではありません。

消費が増えるのは次の3つです。

要因
読ませる量が多い大きなファイル、フォルダ全体、長い会話履歴
考えさせる量が多い複雑な判断、長い推論
作らせる量が多い長い文書、大量のファイル

**「軽トラで済む配達に大型トレーラーを使わない」**という発想が、そのまま節約になります。

利用枠は5時間ごとに区切られる

公式ドキュメントは Codex の利用枠を「5時間ウィンドウあたりのローカルメッセージ数」で示しています。月あたりの総量ではなく、5時間ごとに区切られた枠です。

数値は使うモデルによって変わります。Codex には Sol・Terra・Luna という3つのモデルがあり、Sol がいちばん念入りに考え、Luna がいちばん軽量です。

プランSolTerraLuna
Plus10〜10025〜200250〜2,000
ProPlus の 5倍 / 20倍同左同左

Business はユーザーあたり Plus 相当です。Enterprise と Edu は固定のレート制限を持たない別の方式になります。

ここから読み取るべきこと

同じプランでも、モデルを変えると使える回数が桁で違います。

Plus の場合、Sol なら5時間で最大100件ですが、Luna なら最大2,000件です。20倍の開きがあります。

幅があるのは、1件あたりの重さで変動するためです。長い会話や大きなファイルを扱えば、同じ1件でも枠を多く使います。「回数」だけでなく「1件の重さ」も効くと理解してください。

この差が、後述する「節約術3:作業に見合った設定を選ぶ」の根拠です。誤字チェックに Sol を使うのは、5時間で100件しかない枠を1件消費することを意味します。

節約術1:渡す情報を絞る

いちばん効きます。

BadGood
「このフォルダ全部読んで、何か改善点ある?」sales.csv の『8月』シートだけを読んで、前月比が下がっている項目を挙げて」

**50ページの資料でも、必要なのは3ページかもしれません。**必要な範囲を指定するだけで、消費は大きく変わります。

実務での型

sales-2026-08.csv の、商品名と売上金額の列だけを見て集計してください。
他の列は読まなくて構いません。

「読まなくてよいもの」を明示するのが効果的です。

節約術2:会話をリセットする

会話が長くなるほど、過去のやりとり全体が毎回読み直されます。

関係ない過去の話題は、運び続けるだけの荷物です。

一度に扱える量には上限があります。Codex のモデルは Sol・Terra・Luna のいずれも 105万トークン(約1.05M)まで、1回の応答で出せるのは 12万8千トークン(128K)までです。会話を続けるとこの枠が埋まっていき、埋まるほど1件あたりの消費も増えます。

使い分け

状況どうするか
前のタスクが完了し、次は別件新しいスレッドを開く(または会話をリセット)
同じタスクの続きだが、会話が長い要点を残して圧縮する
話が脱線して収拾がつかないリセットして仕切り直す

**5-1 で扱ったマルチスレッドは、節約にも効きます。**別件は別スレッドで始めれば、自然と履歴が混ざりません。

要点を残したい場合

リセットすると文脈が消えます。残したい情報は AGENTS.md に書いておくか、ファイルに書き出させてください。

ここまでで決まったことを、後で読み返せるようにメモとして書き出してください。

要約に頼らず、ファイルに残すのが確実です。

節約術3:作業に見合った設定を選ぶ

Codex は、どれくらい念入りに考えるかを調整できます。

作業モデルPlus の枠(5時間あたり)
誤字チェック、形式の変換、定型文の生成Luna(軽め)250〜2,000
通常の集計、資料作成Terra(標準)25〜200
複雑な分析、原因が見えない問題の調査Sol(念入り)10〜100

**「この作業、新人さんに頼んでも問題なくできるか?」**と考えてみてください。できるなら軽い設定で足ります。

軽い作業をすべて Luna に寄せるだけで、使える回数は最大20倍になります。プランを上げる前に、まずここを見直してください。

参考:API として使う場合の単価

Codex をプラン内で使うぶんには回数で数えますが、同じモデルを API として直接使う場合は情報量あたりの課金になります。モデル間の重さの違いが金額で見えるので、参考として載せます。

100万トークンあたりの金額(短い文脈の場合)です。

モデル入力出力
Sol$4$20
Terra$2$12
Luna$0.2$1.2

Sol と Luna では20倍近い開きがあります。また、長い文脈になると単価自体が上がります。「渡す情報を絞る」が効くのは、量が減るだけでなく単価も下がるためです。

プランに含まれる利用枠と、API の金額は別の数え方です。プラン内の消費を金額へ換算する公式なレートは公開されていません。上の表は、モデルごとの重さの差を掴むための参考として見てください。

現在の設定と選択肢は、対話画面で聞けます。

いまの設定を教えてください。もっと軽い設定にする方法も教えてください。

設定名を暗記する必要はありません。

利用状況を確認する

どれくらい使ったかは、2か所で確認できます。

確認場所何がわかるか
CLI 内で /statusいま作業している場所で、その場で残量を確認できる
chatgpt.com/codex/settings/usageブラウザで、アカウント全体の利用状況を確認できる

対話画面から日本語で聞くこともできます。

いまの利用状況を教えてください。

作業の節目で /status を打つ習慣をつけると、使い切る前に気づけます。

使い切ってしまったら

利用枠は 5時間ごとの区切りです。使い切っても時間の経過で回復します。

対処は3つです。

対処判断の目安
待つ5時間の区切りが変わるまで。急ぎでなければこれで足りる
軽いモデルに切り替えるPlus なら Luna は5時間で250〜2,000件。Sol の枠を使い切っても Luna は残っていることが多い
プランを上げるPlus($20)→ Pro($100)で枠は5倍または20倍になる

**慌ててプランを上げる前に、まず上の3つの節約術と、軽いモデルへの切り替えを試してください。**Plus で Sol を使い切っただけなら、Luna に切り替えれば作業を続けられる場合があります。

月額が $20 から $100 へ上がるのは5倍の出費です。それに見合うだけ Sol を使い続けているのかを、/status と利用状況ページで確かめてから決めてください。

チェックリスト

依頼の前後で確認する項目です。

#確認
1必要なファイル・範囲だけを指定したか
2別件を始めるとき、新しいスレッドにしたか
3作業に見合った設定になっているか
4長い会話のまま続けていないか
5節目で /status を確認したか

やってみよう

  1. 比べてみる:同じ集計を「フォルダ全部読んで」と「特定のファイルの特定の列だけ読んで」の2通りで頼み、利用状況の変化を確認しましょう
  2. リセットを試す:長くなった会話で新しいスレッドを開き、同じ作業を頼んで違いを見てください
  3. 設定を変える:軽い作業を軽い設定で実行し、結果の質が十分か確認しましょう
  4. チェックリストを使う:次の依頼で、上の5項目を意識してみてください

演習1が、いちばん効果を実感できます。

まとめ

  • Codex は ChatGPT のプランに含まれる。Plus は $20、Pro は $100、Pro Max は $200(2026年8月28日時点)
  • 利用枠は「5時間ウィンドウあたりのローカルメッセージ数」。月あたりの総量ではない
  • Plus の枠は Sol が10〜100、Terra が25〜200、Luna が250〜2,000モデルによって桁が違う
  • 消費は扱った情報量で決まる。メッセージ回数だけではない
  • 増える要因は「読ませる量・考えさせる量・作らせる量
  • いちばん効くのは、渡す情報を絞ること。「読まなくてよいもの」を明示する
  • 扱える量は 105万トークン、1回の出力は 12万8千トークンまで
  • 別件は新しいスレッドで始める。長い履歴は運び続けるだけの荷物
  • 残したい情報はファイルか AGENTS.md に書く
  • 作業に見合ったモデルを選ぶ。「新人さんに頼めるか」が目安
  • 利用状況は CLI 内で /status、ブラウザでは chatgpt.com/codex/settings/usage
  • 使い切ったら、**プランを上げる前に「待つ」「軽いモデルへ切り替える」**を試す

理解度チェック

Q1. 利用量の消費を減らす方法として、最も効果が大きいものはどれでしょう?

  1. 指示文を短くする
  2. 必要なファイルと範囲だけを指定し、読まなくてよいものを明示する
  3. 作業する時間帯を変える
  4. 一度に複数の質問をまとめて送る
答えを見る

正解:2

消費を左右するのは、読ませるデータ量・考えさせる量・作らせる量です。指示文自体の長さはごく一部にすぎません。「フォルダ全部」ではなく「このファイルのこの列だけ」と指定するだけで、消費は大きく変わります。

Q2. Plus プランで Sol の利用枠を使い切ってしまいました。最初に試すべきことはどれでしょう?

  1. すぐに Pro($100)へプランを変更する
  2. 軽いモデル(Luna)に切り替える。5時間あたり250〜2,000件の枠があり、Sol とは別に残っていることが多い
  3. アカウントを作り直す
  4. 何もできないので5時間待つしかない
答えを見る

正解:2

利用枠はモデルごとに数えられ、Plus では Sol が10〜100件に対して Luna は250〜2,000件と桁が違います。Sol を使い切っても、軽い作業なら Luna で続けられます。急ぎでなければ5時間の区切りが変わるのを待つ選択もあります。プランを上げるのは、/status で消費の実態を確認してからで間に合います。

Q3. 前の作業が終わって別件を始めるとき、適切な進め方はどれでしょう?

  1. 同じ会話をそのまま続ける
  2. 新しいスレッドを開く。長い履歴は毎回読み直されて無駄になる
  3. 会話をすべて手動で削除する
  4. パソコンを再起動する
答えを見る

正解:2

会話が長くなるほど、過去のやりとり全体が毎回読み直されます。別件なら新しいスレッドで始めるのが自然で、節約にもなります。残したい情報がある場合は、要約に頼らずファイルや AGENTS.md に書き出しておいてください。