AI Tools 2026年8月27日

3-3 自分の運用モードを決める

承認モードとサンドボックスを組み合わせ、自分の作業に合った設定を決めます。読み取り専用から始めて段階的に解放する進め方と、会社のパソコンで使う場合の注意点を扱います。

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先に読む3-2 サンドボックス|承認とは別の、第2の壁

このレッスンでわかること

3-1 と 3-2 で2つの仕組みを学びました。ここで自分の設定を決めます

  • 段階的に解放するという進め方がわかる
  • 作業の種類ごとに設定を使い分けられる
  • 会社のパソコンで使う場合の注意点がわかる

基本方針:狭く始めて、必要になったら広げる

いきなり緩い設定にせず、いちばん狭いところから始めて、困ったら広げるのが安全です。

段階承認サンドボックスいつ使うか
第1段階untrustedread-only新しいフォルダで初めて作業するとき
第2段階on-requestworkspace-write通常の作業。ここが基本
第3段階neverworkspace-write慣れて、作業内容が定型化してから

第3段階より先はありません。danger-full-access は日常業務で必要になる場面がほとんどないためです。

なぜ第1段階から始めるのか

知らないフォルダで、いきなり書き込ませないためです。

初めて扱うフォルダでは、そこに何が入っているか自分でも把握していないことがあります。まず読み取り専用で「何があるか」「何をしようとしているか」を確認してから、書き込みを許すのが安全です。

このフォルダに何が入っているか一覧で教えてください。
触ると困りそうなファイルがあれば指摘してください。

読み取り専用でこう聞けば、リスクを把握したうえで次に進めます。

作業の種類ごとに使い分ける

すべての作業で同じ設定を使う必要はありません。設定はフォルダごとに記憶されるので、自然と使い分けられます。

作業おすすめ設定
資料を読んで要約するuntrusted + read-only
練習・実験never + workspace-write(練習用フォルダで)
業務データの整理on-request + workspace-write
大量の定型処理never + workspace-write
初めて扱うフォルダuntrusted + read-only から

判断基準はひとつです。「間違えたとき、元に戻せるか」。

設定してみる

**設定ファイルを自分で書く必要はありません。**日本語で頼み、意味を説明してもらいます。

このフォルダでの設定を次のようにしてください。

- 承認は on-request
- サンドボックスは workspace-write

設定したあとに、それぞれが何を制限しているのかを1項目ずつ説明してください。
そのあと、設定が効いているか確認する方法も教えてください。

「説明してください」と「確認方法も教えて」の2つを付けるのがコツです。

必ずテストする

設定しただけで安心するのが、いちばん危ない状態です。

3-2 でやったテストを、自分の実際の作業フォルダでもう一度やってください。

  1. 外に書けないこと:作業フォルダの外にファイルを作らせようとして、拒否されるか
  2. 中には書けること:作業フォルダ内では成功するか

この2つが確認できて、初めて「設定できた」と言えます。

会社のパソコンで使う場合

いくつか追加で考えることがあります。

触らせてはいけないものを先に洗う

作業フォルダを決める前に、そこに何が入っているかを確認してください。

  • 顧客の個人情報を含むファイル
  • 未公開の情報
  • 確定版・提出済みの書類

これらが入っているフォルダを作業フォルダにするなら、まず読み取り専用で始めてください。

会社のルールを確認する

AIツールに業務データを扱わせてよいかは、会社ごとにルールが違います。

  • 情報の社外サービス利用に関する規程があるか
  • 顧客情報を扱ってよいか
  • 承認が必要か

自己判断で進めず、確認してください。「Codex という OpenAI のツールを業務で使いたい」と伝えるのが早道です。

設定が変えられない場合

組織側で管理設定が適用されていることがあります。自己判断で回避しようとせず、情報システム部門に相談してください。

この章のまとめ:2つの壁が揃った

第3章で扱った内容を整理します。

仕組み役割通常の設定
承認モード(3-1)実行前に人に聞くon-request
サンドボックス(3-2)OS が触れる範囲を制限するworkspace-write

この2つが独立していることが Codex の特徴でした。承認を緩めても、範囲の制限は効き続けます。

次章からは、この土台の上で「毎回の説明をなくす」方法(第4章)と、Codex ならではの任せ方(第5章)に進みます。扱う範囲が広がるほど、ここで作った壁が効いてきます。

やってみよう

  1. 棚卸し:自分が実際に使う作業フォルダを1つ決め、そこに「触られたら困るファイル」があるか確認しましょう
  2. 第1段階で始める:そのフォルダを untrusted + read-only で開き、「何が入っているか、触ると困りそうなものはあるか」を聞いてください
  3. 第2段階へ上げる:問題なければ on-request + workspace-write に変更し、意味の説明を受けましょう
  4. テストする:外に書けないこと・中には書けることの両方を確認してください
  5. 会社のルールを確認する:業務で使う場合、社内規程を確認しましょう。不明なら聞く先を決めておきます

まとめ

  • **狭く始めて、必要になったら広げる。**いきなり緩い設定にしない
  • 通常は on-request + workspace-write
  • **初めて扱うフォルダは読み取り専用から。**何が入っているか把握してから書き込みを許す
  • 設定はフォルダごとに記憶されるので、作業の種類ごとに使い分けられる
  • **設定したら必ずテストする。**外に書けない・中には書けるの両方を確認
  • 会社のパソコンでは、触らせてはいけないものの洗い出しと社内ルールの確認を先に行う
  • 設定が変えられない場合は自己判断で回避しない

理解度チェック

Q1. 初めて扱うフォルダで作業を始めるとき、最初に選ぶべき設定はどれでしょう?

  1. never + danger-full-access。手早く進むから
  2. untrusted + read-only。何が入っているかを把握してから書き込みを許すため
  3. 設定は変えず、初期状態のまま使う
  4. on-request + danger-full-access
答えを見る

正解:2

知らないフォルダには、自分でも把握していないファイルが入っていることがあります。まず読み取り専用で中身とリスクを確認し、問題なければ書き込みを許す、という順序が安全です。慣れているフォルダなら第2段階から始めて構いません。

Q2. 承認モードとサンドボックスを設定したあと、必ずやるべきことはどれでしょう?

  1. 設定ファイルをバックアップする
  2. 作業フォルダの外に書けないこと、中には書けることの両方を実際に試す
  3. 会社の全員に設定を共有する
  4. 特に何もしなくてよい
答えを見る

正解:2

安全装置は、動くことを確かめて初めて安全装置になります。設定しただけで安心するのがいちばん危険です。外に書けないことと、中では作業できることの両方を確認してください。片方だけでは、効きすぎて作業できない状態や、効いていない状態を見逃します。