5-2 クラウドと GitHub に任せる
Codex のクラウド実行を非エンジニア向けに解説。手元での実行との違い、GitHub 連携が前提になる理由、何がクラウド向きで何が向かないかの判断軸を扱います。
このレッスンでわかること
- クラウド実行が何をするものかがわかる
- 手元での実行と、どう使い分けるかがわかる
- GitHub が必要な理由と、必要でない場合がわかる
**このレッスンは有料プラン(Plus 以上)が前提です。**無料プランの方は読み物として押さえ、第6章へ進んで構いません。
クラウド実行とは
これまでは手元のパソコンでCodex を動かしてきました。クラウド実行は、OpenAI 側のコンピュータで作業させる仕組みです。
| 手元での実行 | クラウド実行 | |
|---|---|---|
| 動く場所 | あなたのパソコン | OpenAI 側 |
| 触れるもの | パソコン内のファイル | 複製されたリポジトリ |
| パソコンを閉じたら | 止まる | 動き続ける |
| 必要なもの | インストール | GitHub 連携、有料プラン |
いちばんの違いは「パソコンを閉じても動き続ける」ことです。
何が嬉しいのか
長い作業を投げておけます。
- 大量のファイルを一括処理させる
- 時間のかかる調査をさせる
- 複数の案を同時に作らせる
投げたあとはパソコンを閉じても構いません。あとで結果を見に行けばよいわけです。
さらに、スマホから状況を確認したり、新しい作業を投げたりすることもできます。
なぜ GitHub が必要なのか
ここが非エンジニアにとっての壁です。
クラウド実行は、GitHub というサービスに置かれたファイルを複製して作業します。あなたのパソコンの中身は見えません。
つまり「デスクトップの Excel をクラウドで処理させる」ということはできません。
GitHub とは
ファイルの置き場所と、変更履歴を管理するサービスです。もともと開発者向けですが、無料で使えます。
Claude Code 入門コースの Vercel 公開の回でも登場しました。似た位置づけです。
準備すること
- GitHub アカウントを作る(無料)
- Codex に GitHub へのアクセスを許可する
- 作業したいファイルを GitHub 上のリポジトリに置く
3つ目が、非エンジニアにとっては手間になります。「手元のファイルをそのまま扱う」という手軽さは失われます。
GitHub なしで使う方法もある
CLI からであれば、手元のフォルダをまとめてクラウドへ送るという方法もあります。GitHub アカウントを作らずにクラウド実行を試せます。
ただしこれは CLI の機能です。アプリだけを使っている場合は、GitHub 連携が必要になります。
使い分けの判断軸
素直な判断基準は「そのファイルがどこにあるか」です。
| ファイルの場所 | 使うもの |
|---|---|
| パソコンの中(Excel、資料など) | 手元での実行 |
| GitHub 上のリポジトリ | クラウド実行 |
| これから作る(既存ファイル不要) | どちらでもよい |
非エンジニアの日常業務は、ほとんどが1行目に該当します。クラウド実行が必要になる場面は、実はそれほど多くありません。
クラウドが効く場面
それでも、次のような場合は検討する価値があります。
- 長時間かかる作業を投げておきたい。パソコンを占有したくない
- 複数の案を同時に作らせて比べたい
- 外出先から状況を確認したい
依頼した作業の受け取り方
クラウドで作業させた結果は、**そのまま自動で反映されるわけではありません。**変更内容を確認して、採用するかどうかを決めます。
流れはこうです。
- 作業を依頼する
- クラウド側で作業が進む(待たなくてよい)
- 変更内容が提案として返ってくる
- 差分を確認して、採用するか判断する
5-1 で扱った差分レビューと同じ考え方です。「勝手に反映されない」ので、確認の習慣は変わりません。
セキュリティ上の注意
クラウド実行では、ファイルが OpenAI 側に送られます。
- 顧客の個人情報を含むファイル
- 未公開の情報
- 社外に出せない資料
これらを扱う場合、**会社のルールを必ず確認してください。**手元での実行なら外部に出ませんが、クラウド実行は話が別です。
**判断に迷ったら、手元での実行を選んでください。**多くの業務はそれで足ります。
やってみよう
- 必要性を判断する:自分の作業で「パソコンを閉じても進めておきたい」ものがあるか考えてみましょう。なければ、このレッスンは読み物で構いません
- プランを確認する:クラウド実行には有料プランが必要です。1-3 で確認した内容を思い出してください
- ルールを確認する:業務データをクラウドで扱ってよいか、会社の規程を確認しましょう
- (該当する方のみ)試す:GitHub アカウントを作り、練習用のリポジトリで簡単な作業を投げてみてください
まとめ
- クラウド実行は OpenAI 側のコンピュータで作業させる仕組み
- いちばんの違いは「パソコンを閉じても動き続ける」こと
- **GitHub 上のファイルが対象。**パソコンの中の Excel は扱えない
- 判断軸は「そのファイルがどこにあるか」。日常業務はほとんど手元での実行で足りる
- 結果は提案として返る。差分を確認して採否を決める
- **ファイルが外部に送られる。**会社のルールを必ず確認する
- 迷ったら手元での実行
理解度チェック
Q1. デスクトップにある Excel ファイルを、クラウド実行で処理させたいと考えました。正しい理解はどれでしょう?
- そのまま処理できる
- クラウド実行は GitHub 上のファイルが対象で、パソコン内のファイルは扱えない
- 有料プランなら処理できる
- ファイル名を変えれば処理できる
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正解:2
クラウド実行は OpenAI 側で動き、あなたのパソコンの中身にはアクセスしません。手元の Excel を扱うなら、手元での実行(アプリの Local モードか CLI)を使ってください。非エンジニアの日常業務の多くは、こちらで足ります。
Q2. 業務データをクラウド実行で扱う前に、必ず確認すべきことはどれでしょう?
- パソコンの空き容量
- ファイルが外部に送られるため、会社の情報取り扱い規程で許されているか
- インターネットの回線速度
- GitHub の有料プランに入っているか
答えを見る
正解:2
クラウド実行ではファイルが OpenAI 側に送られます。手元での実行では外部に出ないため、ここは扱いが大きく異なります。顧客情報や未公開情報を含む場合は特に、会社のルールを確認してください。迷ったら手元での実行を選ぶのが安全です。