AI Tools 2026年6月11日

8-2 Claude Code に Notion・Google Drive をつなぐ

Notion・Google Drive の MCP 連携で議事録の取り込み・ドキュメント検索・ページ生成を自動化。接続の流れ、つないだ後の指示例、権限不足や認証切れなどのつまずき対策、社内データを扱う注意点を解説します。

このレッスンでわかること

前のレッスン(8-1)で、MCP が「AI と外部ツールをつなぐ共通規格」であることを学びました。このレッスンでは、ビジネスパーソンにとってもっとも身近な連携先である Notion と Google Drive を題材に、実際につないで使うところまでを扱います。

このレッスンで身につけるのは、次の3つです。

  • ドキュメント系ツールを MCP でつなぐと、どんな仕事が楽になるのか
  • 接続の大まかな流れ(サーバー追加 → 認証 → 動作確認)と、つないだ後の指示例
  • よくあるつまずき(権限不足・認証切れ)への対処と、社内データを扱うときの注意

Notion か Google Drive のどちらか一方しか使っていない方も大丈夫です。考え方は共通なので、自分が使っているほうに置き換えて読んでください。

ドキュメント系連携で何が楽になるのか

Notion や Google Drive は、多くのチームで「情報の置き場所」になっています。議事録、企画書、マニュアル、データ集計——日々の仕事の材料はほとんどここにあります。MCP でつなぐと、Claude Code がこの置き場所に直接アクセスできるようになります。

代表的なユースケースは3つです。

ユースケース1:議事録の取り込みと整理

会議のたびに増えていく議事録を、Claude Code が直接読んで整理します。

Notion の「定例会議」ページ配下にある今月の議事録を読んで、
決定事項と未対応のタスクを担当者別に一覧化してください。

これまで「ページを1つずつ開いてコピペ」していた作業が、1回の指示になります。

ユースケース2:ドキュメント検索(「あの資料どこだっけ」の解消)

ファイル名を覚えていなくても、内容で探せます。

Google Drive の中から、昨年のオンボーディング手順について
書かれたドキュメントを探して、見つかったものの一覧と要点を教えてください。

人間がフォルダを掘って探すより、はるかに速く確実です。

ユースケース3:ページ・ドキュメントの生成

読むだけでなく、書くこともできます。

今日の打ち合わせメモ(このフォルダの memo.txt)をもとに、
Notion の「議事録」データベースに新しいページを作成してください。
フォーマットは既存の議事録ページに合わせてください。

手元のメモから、整形済みの議事録ページが直接できあがります。「手元の作業」と「クラウド上の置き場所」の間の運搬がなくなるのがポイントです。

接続の大まかな流れ:3ステップ

具体的なコマンドや画面はサーバーの提供元やバージョンによって異なりますが、流れはどのツールでもほぼ共通です。この3ステップの型 を覚えてください。

ステップ1:MCP サーバーを追加する

8-1 で学んだとおり、claude mcp add コマンド、または .mcp.json への記述で追加します。Notion・Google Drive それぞれの公式ページに Claude Code 向けの追加手順が案内されているので、必ず最新の公式手順に従ってください。

ステップ2:認証する(アカウントとひもづける)

追加しただけでは、Claude Code は「あなたの」Notion や Drive を読めません。「この Claude Code に、私のアカウントでのアクセスを許可します」という手続きが 認証 です。

多くの場合、Claude Code 内で /mcp と入力すると認証の操作ができ、ブラウザが開いて「アクセスを許可しますか?」という確認画面が表示されます。このとき、どの範囲へのアクセスを求められているか を読み飛ばさないでください。読み取りだけで足りる用途なら、不要に広い権限は与えないのが原則です。

ステップ3:動作確認する(小さく試す)

認証が済んだら、いきなり本番の仕事を頼まず、まず小さく試します。

Notion で「テスト」というキーワードでページを検索して、
見つかったページのタイトルだけ教えてください。

軽い読み取りだけの指示で「ちゃんとつながっているか」を確かめてから、本格的に使い始めましょう。ここでエラーが出れば、原因の切り分けも簡単です。

つないだ後の指示のコツ

接続できたら、あとは普段の Claude Code への指示と同じ感覚で頼めます。ただし、ドキュメント連携ならではのコツが2つあります。

コツ1:場所を具体的に指定する。 「Notion の議事録」だけでは、どのページ群を指すのか曖昧です。「『定例会議』ページの配下」「『2026年』フォルダの中」のように、探す範囲を絞って伝えると、速く正確になります。

コツ2:書き込みを伴う指示では、確認を挟む。 ページの作成や更新を頼むときは、3-1 で学んだ「続けて型」が活きます。

議事録ページを作る前に、まずタイトルと見出し構成の案を見せてください。
私が確認してから作成に進んでください。

クラウド上のデータはチームの共有物です。いきなり書き込ませず、内容を確認してから実行させる癖をつけると安心です。

よくあるつまずきと対処法

ドキュメント連携で初学者がつまずくポイントは、だいたい次の2つに集約されます。

つまずき1:権限不足(「ページが見つかりません」)

接続は成功しているのに「ページが見つからない」「アクセスできない」と言われるケースです。原因の多くは、認証したアカウントに、そのページ・フォルダへのアクセス権がない ことです。

Notion であれば、連携に対して対象ページへのアクセスが許可されているかを確認します。Google Drive であれば、認証したアカウント自体がそのファイルを開けるかをブラウザで確かめてみましょう。「自分がブラウザで開けないものは、Claude Code も開けない」 ——これが大原則です。

つまずき2:認証切れ(昨日まで使えていたのに動かない)

認証には有効期限がある場合が多く、ある日突然「認証エラー」になることがあります。故障ではありません。/mcp から接続状態を確認し、再認証(再ログイン)すれば復旧するのが典型です。

「昨日まで動いていたのに」と慌てる前に、まず /mcp で状態確認。これを覚えておくだけで、トラブルの大半は自力で解決できます。それでも解決しない場合は、サーバー側の仕様変更の可能性もあるため、各サーバーの公式手順やお知らせを確認してください。

社内データを扱う際の注意

Notion や Google Drive には、社外秘の情報が含まれていることが珍しくありません。つなぐ前に、次の3点を必ず確認してください。

  1. 会社のルールを確認する。 社内情報を外部の AI サービスと連携してよいか、情報システム部門の規程や許可の有無を確認します。「便利だから」で先走らないことが、結局は AI 活用を社内に広げる近道です。
  2. 個人アカウントと仕事アカウントを混ぜない。 認証のとき、どのアカウントでログインしているかを必ず確認しましょう。私物の Google アカウントで会社の作業をする(またはその逆)と、データの置き場所が混ざって事故のもとになります。
  3. 権限は読み取りから始める。 最初から書き込み・削除の権限を与える必要はありません。まず読み取り専用で運用し、ページ生成などが必要になった段階で、必要な分だけ広げてください。

やってみよう

演習1:自分が日常的に使っている Notion または Google Drive の中で、「Claude Code に読んでほしい場所」を1つ決めましょう。そして、そこに機密情報が含まれていないか、含まれている場合は会社のルール上つないでよいかを確認してください。

演習2:(接続環境が用意できる方向け)公式手順に従って Notion または Google Drive の MCP サーバーを追加・認証し、「テスト用のページ(ファイル)を検索してタイトルを教えて」という読み取りだけの指示で動作確認をしてみましょう。

演習3:接続できたら、実際の議事録やドキュメントを1つ選んで「要点を3行で要約して。元のページは変更しないで」と頼んでみましょう。「元は変更しない」という制約を添える習慣もあわせて練習します。

まとめ

  • Notion・Google Drive を MCP でつなぐと、議事録の整理・ドキュメント検索・ページ生成が指示1つでできるようになる
  • 接続の流れは「サーバー追加 → 認証 → 小さく動作確認」の3ステップ。細部は各サーバーの公式手順を確認する
  • 指示のコツは「探す範囲を具体的に指定する」「書き込み前に確認を挟む」の2つ
  • 「ページが見つからない」の多くは権限不足。自分がブラウザで開けないものは Claude Code も開けない
  • 突然のエラーは認証切れを疑い、まず /mcp で接続状態を確認して再認証する
  • 社内データをつなぐ前に、会社のルール確認・アカウントの使い分け・読み取り専用からのスタートを徹底する

理解度チェック

Q1. MCP で Google Drive をつないだのに「ファイルにアクセスできません」と言われます。まず確認すべきこととして、もっとも適切なものはどれでしょう?

  1. パソコンを再起動する
  2. 認証したアカウントが、そのファイルをブラウザで開けるかを確認する
  3. Claude Code をアンインストールして入れ直す
  4. ファイル名を英語に変更する
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正解: 2

アクセスエラーの多くは権限不足が原因です。「自分(認証したアカウント)がブラウザで開けないものは、Claude Code も開けない」が大原則なので、まず認証に使ったアカウントでそのファイルを開けるかを確かめましょう。再起動や再インストールは権限の問題を解決しません。

Q2. 社内の Notion を Claude Code につなぐ前の行動として、適切でないものはどれでしょう?

  1. 社内情報を外部 AI サービスと連携してよいか、会社のルールを確認する
  2. 認証に使うアカウントが仕事用アカウントであることを確認する
  3. 最初は読み取り専用の権限で小さく試す
  4. 便利さを優先して、まず全ページへの書き込み権限を与えて試す
解答を見る

正解: 4

権限は「最小から始めて必要に応じて広げる」が基本です。最初から全ページへの書き込み権限を与えるのは、意図しない上書きや情報の取り扱い事故につながるため避けるべきです。選択肢1〜3はいずれも、つなぐ前に行うべき適切な準備です。