3-2 Claude Code でファイル生成|HTML・Excel・CSV・Python を作らせる
Claude Code に HTML・CSV・Excel・Python ファイルを作らせる具体的な手順を解説。Excel は Python スクリプト経由で生成される仕組みや、生成物の確認・修正サイクルまで初心者向けに説明します。
このレッスンでわかること
前のレッスンでは、Claude Code への指示の「5つの型」を学びました。今回はその中でも出番の多い「作って型」を深掘りし、実際にいろいろな種類のファイルを作らせてみます。
このレッスンで身につくのは次の3点です。
- 「ファイルを作って」が Claude Code の基本動作であること
- HTML・CSV・Excel・Python という4種類のファイルの作らせ方
- 生成物を確認して修正を依頼する「確認・修正サイクル」の回し方
特に Excel ファイルについては、「Claude Code が Python スクリプトを書いて実行することで生成する」という仕組みを理解すると、できること・できないことの見通しが一気に良くなります。
「ファイルを作る」は Claude Code の基本動作
ChatGPT などのチャット型AIに資料を頼むと、答えは画面の中に表示されます。それをコピーして、自分でファイルに貼り付けて保存する、という手作業が必要でした。
Claude Code は違います。作業フォルダの中に、実際のファイルとして成果物を保存できます。たとえば次のように頼むだけです。
今月のチームミーティングの議題リストを agenda.txt として作ってください
すると Claude Code はファイルの中身を考え、agenda.txt というファイルを実際にフォルダ内へ書き込みます。作成後に「agenda.txt を作成しました」と報告してくれるので、エクスプローラーや Finder で開いて確認できます。
さらに重要なのは、Claude Code がファイルの読み書きに加えてコマンドの実行もできることです。つまり「Python のプログラムを書いて、それを実行し、その結果としてファイルを作る」という多段階の動きが可能です。この能力が、後で説明する Excel 生成のカギになります。
なお、Claude Code はファイルへの書き込みやコマンド実行の前に確認を求めてくるのが基本動作です。内容を見て「実行してよい」と判断してから許可すればよいので、勝手に何かが起きる心配は要りません。
HTML:ブラウザで開ける案内ページを作る
HTML は、ブラウザで開ける Web ページの形式です。プログラミング知識がなくても、Claude Code に頼めば見栄えのするページが手に入ります。社内イベントの案内ページなどに便利です。
社内勉強会の案内ページを event.html として作ってください。
- 内容: 「AIツール入門勉強会」6月20日(金) 15:00〜16:00、会議室A、持ち物はノートPC
- デザイン: 白背景にネイビーのアクセントカラー。スマホでも読みやすく
- 制約: 画像は使わず、HTMLファイル1つだけで完結させる
できあがった event.html をダブルクリックすれば、ブラウザで開いて確認できます。「タイトルをもっと大きく」「申し込み方法の欄を追加して」のように、見た目の修正も対話で頼めます。
ポイントは「HTMLファイル1つだけで完結させる」という制約です。こう指定しておくと、デザイン情報(CSS)もファイル内に埋め込まれるため、そのファイルを誰かに送るだけで同じ見た目で開いてもらえます。
CSV:サンプルデータや一覧表を作る
CSV はカンマ区切りのシンプルな表データ形式で、Excel やスプレッドシートで開けます。研修用のダミーデータや、ちょっとした一覧表を作るのに向いています。
営業研修で使うダミーの顧客データを customers.csv として作ってください。
- 列: 顧客ID, 会社名, 担当者名, 業種, 年間取引額
- 件数: 30件
- 制約: 実在の企業名・人名は使わず、架空の名前にする
- 文字コードはExcelで文字化けしないように配慮してください
CSVはただのテキストファイルなので、Claude Code が直接書き出せます。列の構成・件数・値の条件(「年間取引額は100万〜5000万円の範囲で」など)を指定するほど、実用的なデータになります。
日本語のCSVをExcelで開くと文字化けすることがあるため、上の例のように一言添えておくと、Claude Code が文字コードに配慮した形(BOM付きUTF-8など)で保存してくれます。この辺りの専門知識を自分で持っていなくても、「Excelで文字化けしないように」と目的ベースで伝えれば対処してくれるのが Claude Code の良いところです。
Excel:Python スクリプト経由で生成される仕組み
ここがこのレッスンの山場です。Excel ファイル(xlsx)は、HTMLやCSVのような「ただのテキスト」ではなく、複雑な内部構造を持つファイルです。そのため Claude Code は xlsx を直接タイプして書くのではなく、Python というプログラミング言語のスクリプトを書き、それを実行することで Excel ファイルを生成します。
流れはこうです。
- あなたが「Excelファイルを作って」と指示する
- Claude Code が、Excel を操作できる Python の部品(openpyxl や pandas というライブラリ)を使うスクリプトを書く
- 必要なら、そのライブラリのインストールコマンドを実行する(実行前に確認を求められます)
- スクリプトを実行し、xlsx ファイルが生成される
- 「作成しました」と報告が来る
指示する側は、この仕組みを意識した文章を書く必要はありません。普通に頼めば大丈夫です。
月次売上報告のひな形を report.xlsx として作ってください。
- シート1「売上一覧」: 日付, 商品名, 数量, 単価, 金額 の列を持つ表。
サンプルデータを10行入れる
- シート2「集計」: 商品別の合計金額がわかる表
- 見出し行は太字、背景色をつけて見やすくしてください
途中で「openpyxl をインストールしてよいですか?」「このスクリプトを実行してよいですか?」と確認されたら、内容を見て許可します。一度環境が整えば、次回以降の Excel 生成はスムーズに進みます。
この仕組みを知っておく利点は2つあります。第一に、エラーが出ても慌てずに済むこと。「ライブラリが入っていない」といったエラーは、Claude Code 自身が原因を読み取って解決策を提案してくれます。第二に、「Pythonで処理している」と分かっていれば、次のレッスンで扱うExcelデータの加工・集計の自動化まで頼めると想像がつくことです。
Python スクリプト:道具そのものを作らせる
最後は Python スクリプト自体を成果物として作らせるパターンです。「毎回 Claude Code に頼む」のではなく、「何度でも使える道具を作ってもらう」発想です。
フォルダ内のファイルを拡張子ごとに仕分けする Python スクリプトを
organize.py として作ってください。
- 動き: 指定したフォルダの中のファイルを、拡張子別のサブフォルダに移動する
- 制約: 移動前に「何を何件移動するか」を表示し、確認してから実行する
- 作成したら、テスト用のフォルダで実際に動かして動作確認までしてください
注目してほしいのは最後の行です。Claude Code はスクリプトを書くだけでなく実行して動作確認までできるので、「動くことを確認して納品して」まで含めて頼むのが定石です。エラーが出れば Claude Code が自分で直して再実行してくれます。
Bad例:書きっぱなしで終わってしまう頼み方。
ファイル整理のスクリプトを書いて
Good例:動作確認までをセットで頼む。
ファイル整理のスクリプトを organize.py として作り、
テスト用フォルダで動作確認まで行ってください。
うまく動いたら、私向けの使い方説明を3行で教えてください。
生成物の確認・修正サイクル
どのファイル形式でも共通する、もっとも大切な習慣がこれです。生成されたファイルは必ず自分の目で開いて確認し、気になる点を対話で修正していくこと。
- 作らせる:型に沿って指示する
- 開いて確認する:HTML はブラウザ、CSV/Excel は Excel、スクリプトは実行結果を見る
- 具体的に修正を頼む:「シート1の日付の形式を 2026/06/11 のスタイルに変えて」
- 再確認する:直ったらOK。直っていなければまた具体的に伝える
修正依頼のコツは、「なんか違う」ではなくどこが・どう違うかを伝えることです。レッスン3-1で学んだ「直して型」がそのまま使えます。1回で完璧を求めず、2〜3往復で仕上げるつもりでいると、気持ちにも余裕が生まれます。
やってみよう
演習1(HTML):自分の部署やチームの紹介ページを team.html として作らせてみましょう。できたらブラウザで開き、色やレイアウトの修正を1回以上依頼してみてください。
演習2(CSV → Excel):架空の勤怠データ(日付・氏名・出勤時刻・退勤時刻)を20行持つ CSV を作らせ、次に「この CSV を読み込んで、見出しを整えた Excel に変換して」と続けて頼んでみましょう。CSV と Excel の役割の違いが体感できます。
演習3(Python):「指定フォルダの中のファイル名を一覧にして list.txt に書き出すスクリプト」を作らせ、動作確認まで行わせてみましょう。動いたら、自分のフォルダで実際に使ってみてください。
まとめ
- Claude Code は回答を表示するだけでなく、実際のファイルとして成果物を保存できる
- HTML は「1ファイル完結」を指定すると、人に送りやすい案内ページになる
- CSV は列・件数・値の条件を指定するほど実用的になる。文字化け対策は一言添えればよい
- Excel(xlsx)は Claude Code が Python スクリプト(openpyxl / pandas 等)を書いて実行することで生成される
- Python スクリプトは「書く」だけでなく「動作確認まで」をセットで頼むのが定石
- 生成物は必ず自分で開いて確認し、具体的な言葉で修正を依頼するサイクルを回す
理解度チェック
Q1. Claude Code が Excel(xlsx)ファイルを作るときの仕組みとして、正しいものはどれでしょう?
- xlsx ファイルの中身を直接タイプして書き込む
- Python スクリプトを書いて実行し、その結果として xlsx を生成する
- Excel アプリを画面上で操作して作成する
- Claude Code は Excel ファイルを作れない
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正解: 2
xlsx は複雑な内部構造を持つため、Claude Code は openpyxl や pandas といった Python ライブラリを使うスクリプトを書き、それを実行することで生成します。必要なライブラリのインストールも、確認のうえで Claude Code 自身が行えます。
Q2. Python スクリプトを作らせるときの頼み方として、もっとも良いものはどれでしょう?
- 「スクリプトを書いて」とだけ伝え、実行は自分で行う
- 動作確認まで Claude Code に行わせ、動くことを確認してから受け取る
- エラーが出たら最初から指示をやり直す
- スクリプトの中身を必ず自分で全部書き直す
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正解: 2
Claude Code はスクリプトの作成だけでなく実行もできるため、「動作確認までしてください」とセットで頼むのが定石です。エラーが出ても Claude Code が原因を読み取って修正・再実行してくれるので、最初からやり直す必要はありません。