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Claude のメモリがチャットと Cowork で1つに — トピック単位で中身を編集でき、センシティブ話題の保存は利用者が選ぶ

Claude のメモリが、チャットと Claude Cowork で同一のものになった。Cowork がクラウドでタスクを実行するとき、チャットで積み上げた前提がそのまま参照でき、Cowork で出てきた内容もチャットへ戻る。更新方式も変わり、会話終了後に要約するのではなく会話中にトピックを追加していく。保存内容は Memory 設定の Topics に短いファイルの一覧として並び、1件ずつ読む・直す・消すことができる。健康や信条といったセンシティブな話題は既定で保存されず、利用者が明示的にオンにしたときだけ保存される(遡及なし、保存のたびに通知)。オンにしても識別番号・犯罪歴・在留資格は保存されない。Free / Pro / Max は既定オン、Team / Enterprise は管理者が組織単位で可否を制御し、個人側は既定オフ。

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要約

2026-08-25、Claude のメモリ機能が更新されました。変更は4つありますが、根っこにあるのは「メモリの置き場所を1つにして、中身を人が触れるようにした」という一点です。

これまで Claude のメモリはチャットの中で完結していました。今回、Claude Cowork がチャットと同じメモリを使うようになります。Cowork がクラウドでタスクを走らせるとき、チャットで積み上げてきた文脈がその場にあり、逆に Cowork で出てきた内容もチャットへ戻ります。公式が挙げる例は具体的です。上司への報告ドラフトを Cowork に頼めば、相手が誰でどういう書き方を好むかを既に知っている。チャットでカンファレンスのアジェンダを詰めておけば、Cowork が予算と運営のドキュメントを作るときに人数・都市・登壇者を把握している。チームの指標定義をチャットで一度説明すれば、以降 Cowork が作る四半期レビュー資料はその定義を使う。

更新のタイミングも変わりました。 従来は会話が終わってから要約する方式でしたが、会話中にトピックを追加していく方式になります。「これを覚えておいて」と言わなくても、締切が9月に動いたと会話の中で触れれば、次の会話ではもう知っています。メモリの一時停止とリセットはいつでもできます。

そして、保存されている内容が見えるようになりました。 Memory 設定の Topics に、短いファイルの一覧として並びます。1件ずつ読めますし、編集も削除もできます。公式の説明で分かりやすいのは「会社の旧名称を1つのファイルで直せば、それ以降のすべての会話で正しくなる」という例です。メモリが誤りを含んでいたときに、どこを直せばいいかが特定できる——これは、AI が何を覚えているか分からないという不安に対する、かなり直接的な回答です。

センシティブな話題の扱いは、既定で保存しない側に倒されています。 健康、人種、民族、宗教的信条、政治、ジェンダーアイデンティティなどは、標準では保存されません。ただし公式は「ある人にとって機微なことが、別の人にとっては覚えていてほしいことでもある」という前提を置いており、「include sensitive topics in memory」を利用者がオンにすれば保存対象になります。グルテンアレルギーを覚えておいてもらえば、毎週の献立提案がその前提で返ってくる、という例が挙げられています。オンにすると保存のたびに通知が出て、オンにする前の内容は遡って保存されません。いつでもオフに戻せます。

それでも保存されないものがあります。 識別番号(SSN や政府発行 ID 等)、犯罪歴、在留資格、そして AUP(利用規約)に違反する内容は、センシティブ話題の保存をオンにしていても保存されません。保存できなかった場合は Claude がその旨を伝えます。利用者の選択で外せる線と、外せない線が分けてあるという設計です。

提供範囲は plan によって扱いが分かれます。Free / Pro / Max では web・デスクトップ・モバイルで既定オン(センシティブ話題の保存だけは既定オフ)。Team / Enterprise では管理者が組織単位で可否を制御し、個人ユーザーは自分でオンにするまで既定オフです。

何が変わったか

  • チャットと Claude Cowork が同一のメモリを共有。Cowork のクラウド実行でもチャットの文脈が参照でき、逆方向にも反映される
  • メモリの更新が会話中に行われる方式へ変更(従来は会話終了後の要約)
  • Memory 設定の Topics で、保存内容をファイル単位に閲覧・編集・削除できる
  • センシティブ話題(健康・人種・民族・宗教・政治・ジェンダーアイデンティティ等)は既定で保存しないinclude sensitive topics in memory をオンにしたときのみ保存され、保存のたびに通知が出る。遡及保存はなし、いつでもオフに戻せる
  • 上記をオンにしても、識別番号(SSN・政府発行 ID 等)・犯罪歴・在留資格・AUP 違反の内容は保存されない
  • 提供範囲: Free / Pro / Max は既定オン(web / デスクトップ / モバイル、iOS・Android は最新版が必要)。Team / Enterprise は管理者が組織単位で制御し、個人ユーザーは既定オフ
  • メモリの一時停止・リセットはいつでも可能

業務インパクト(一般企業向け)

Team / Enterprise を使っている組織は、まず「メモリを許可するか」の判断が発生します。 管理者が組織単位で可否を握っており、許可しなければ個人側でオンにすることもできません。この判断を先送りにすると、既定オフのまま誰も使えない状態が続きます。判断しないことが「不許可」として機能する設計なので、方針を決めていないなら、それは事実上の禁止だと認識しておく必要があります。

許可する場合、論点は「何が保存されるか」ではなく「保存されたものを誰が確認できるか」になります。 Topics で内容が見えるのは利用者本人です。組織として「業務上の機微な情報がメモリに入っていないか」を確認したい場合、その導線は本人経由になります。メモリの棚卸しを本人にやってもらう運用——たとえば四半期に一度、Topics を確認して不要なものを消す——を手順として決めておくと、後から慌てずに済みます。

Cowork との統合は、情報の流れを1本増やしたということです。 これまで「チャットで話した内容」と「Cowork に渡したタスク」は別々でした。今後は、チャットで話した顧客名や社内の事情が、Cowork のクラウド実行時に文脈として存在します。これは利便性そのものですが、「この情報はチャットの中だけの話」という前提が成り立たなくなったとも読めます。社内ルールで「Claude に入れてよい情報」を定めている組織は、その範囲がチャットとクラウド実行の両方に及ぶことを、文書に反映してください。

センシティブ話題の設定は、既定オフのまま運用するのが素直です。 業務利用で健康や信条を Claude に覚えさせる必然性は、通常ありません。むしろ問題になるのは、個人の判断でオンにできる点です。業務アカウントでこの設定をオンにすることの是非は、組織として一度言語化しておく価値があります。禁止するにせよ許容するにせよ、「決めていない」状態が一番弱い。

識別番号・犯罪歴・在留資格が保存対象外である点は、そのまま説明材料に使えます。 情シスや法務から「AI が個人情報を蓄積するのでは」と問われたとき、設定に関わらず保存されないカテゴリが明示的に定義されていることは、具体的な回答になります。ただし「保存されない」は「送信されない」ではありません。会話の中で送った情報がメモリに残らないというだけで、送信自体は行われます。この区別を曖昧にしたまま説明すると、後で信頼を失います。

副業・個人活用視点

個人で Claude を使い込んでいる人ほど、Topics の編集機能は効きます。 長く使っていると、メモリの中身は必ず古くなります。屋号を変えた、主力の業務が変わった、使っている技術スタックが変わった。これまでは「なんとなく古い前提で返ってくる」状態を、会話のたびに訂正するしかなかったわけですが、今は該当ファイルを直せば以降すべてに効きます。まず一度、Topics を全部読んでください。自分について Claude が持っている像が、意外とずれていることに気づくはずです。

Cowork との統合は、作業の受け渡しコストを直接下げます。 副業や個人事業では、企画を練る作業と成果物を作る作業を同じ人がやります。チャットで方向性を固めて、Cowork に実務を投げる——このとき前提を書き直す手間が消えるのは、時間というより集中の切れ目が減るという意味で効きます。「さっき話した件だけど」で通じることの価値は、思ったより大きい。

クライアントワークをしている場合、メモリに何が入るかは意識しておいたほうがいい話です。 複数の顧客案件を1つの Claude アカウントで扱っていると、A 社の事情が B 社の作業中に文脈として存在します。守秘の観点で問題になる構成ではありませんが、成果物に他社の話が混ざる事故は起こりえます。案件をまたぐ使い方をしているなら、Topics を定期的に見て、顧客固有の情報が残っていないか確認する習慣を作ってください。

支援先へ Claude を提案する立場なら、この更新は説明の材料が増えたということです。 「AI が勝手に覚えるのが不安」という反応は定番ですが、**「覚えている内容を一覧で見られて、1件ずつ消せる」**という事実は、その不安に対する具体的な回答になります。加えて、センシティブ話題が既定オフで、識別番号類は設定に関わらず保存されない。抽象的な安心の訴求ではなく、設定画面を開いて見せられる説明ができるようになりました。導入検討の場で、この画面を実際に開いて見せるだけで話が進むことがあります。

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