OpenAI Codex

OpenAI Codex 0.133.0、Goals が既定で有効化・権限プロファイルが本格的な統制機能に

OpenAI Codex の stable リリース 0.133.0 が公開された。これまで experimental だった Goals 機能が既定で有効化され、専用ストレージに保存されてターンをまたいで進捗を追跡するようになった。権限プロファイルには list API・継承(inheritance)・managed な requirements.toml 対応・実行時リフレッシュが加わり、組織が Codex の権限を統制する仕組みが本格化。拡張(extensions)が観測できるライフサイクルイベントも拡充され、SubagentStart / SubagentStop フックが追加された。同日には Codex アプリ 26.519(Appshots と Goal mode の正式化)も公開されている。

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要約

OpenAI は 2026 年 5 月 21 日、Codex CLI の stable リリース 0.133.0rust-v0.133.0)を公開しました。直前の stable 0.132.0(5/20、Python SDK の認証対応が中心)から、今回は **エージェントとしての「目標保持」と、組織向けの「権限統制」**を一段進めた更新です。

最大のトピックは Goals 機能が既定で有効化され、experimental ではなくなったことです。Goals は専用ストレージに保存され、進行中のターンをまたいで進捗を追跡します。これまで「試験的機能」として扱われていたものが標準機能に格上げされたことで、Codex を「単発でコマンドを実行するツール」ではなく「目標を保持し、複数ターンにわたって進捗を積み上げるエージェント」として使う前提が、デフォルトの姿になりました。

もう一つの軸が 権限プロファイル(permission profiles)の強化です。list API・継承(inheritance)・managed な requirements.toml 対応・実行時リフレッシュが加わり、Windows サンドボックス統合も強化されました。これは、組織が複数チーム・複数環境で「Codex がどこまで触れてよいか」の境界を、再利用可能なプロファイルとして定義・継承・集中管理するための仕組みです。単発の承認設定から、統制された権限管理基盤へと性格が変わってきています。

加えて、拡張(extensions)が観測できるライフサイクルイベントが拡充され、サブエージェントの開始/停止、ツール実行、ターンのメタデータ、非同期の承認・ターン処理を扱えるようになりました。SubagentStart / SubagentStop フックも追加されています。プラグイン探索も、マーケットプレイス対応の一覧表示やインストール済みバージョンの可視化で検査しやすくなりました。なお同日には Codex アプリ 26.519(“Appshots and Goal Mode Launch”)も公開され、Appshots(macOS)・Goal mode の正式化・リモート computer use などが入っています。Goal mode の experimental 卒業は、CLI とアプリの両方で同時に進んだ形です。

何が変わったか

  • Goals 機能が既定で有効化され、experimental ではなくなった(専用ストレージに保存、ターンをまたいで進捗追跡)
  • codex remote-control がフォアグラウンドコマンドのように動作し、準備完了まで待機してマシン状態を報告
  • 権限プロファイルに list API・継承(inheritance)・managed な requirements.toml 対応・実行時リフレッシュを追加
  • Windows サンドボックスと権限プロファイルの統合を強化
  • 拡張が観測できるライフサイクルイベントを拡充(subagent 開始/停止、ツール実行、ターンメタデータ、非同期の承認・ターン処理)
  • SubagentStart / SubagentStop フックを追加
  • プラグイン探索が、マーケットプレイス対応の一覧表示・インストール済みバージョン・マーケットプレイスルートの可視化に対応
  • TUI が、ローカルの app-server ソケット再利用時に誤った作業ディレクトリを選ぶ不具合などを修正
  • 同日に Codex アプリ 26.519 を公開(Appshots(macOS)・Goal mode 正式化・リモート computer use・マーケットプレイス経由のプラグイン共有)

業務インパクト(一般企業向け)

Goals の既定有効化は、Codex の社内ガイドラインの前提を変えます。これまで「Goals は experimental なので業務利用は要検討」としていた組織は、その注記を外し、「Codex は目標を保持して進捗を追うエージェントである」前提でワークフローを設計し直せます。長めの作業(リファクタリング、移行作業など)を Codex に任せる場合、目標を明示的に設定して進捗を追わせる運用を標準手順に組み込む価値があります。

組織導入の観点で特に重いのが 権限プロファイルの強化です。list API・継承・managed な requirements.toml 対応は、「チームごと・環境ごとに Codex の権限境界を定義し、共通のベースプロファイルから継承させ、中央で管理する」という運用を可能にします。情シス・セキュリティ部門にとっては、Codex を全社展開する際の統制設計(誰が・どの環境で・どこまでファイルやネットワークに触れられるか)を、属人的な承認設定ではなくプロファイルとして標準化できる、という点が評価ポイントになります。Windows サンドボックス統合の強化も、Windows 中心の企業環境での導入判断に効きます。

拡張のライフサイクルイベント拡充と SubagentStart / SubagentStop フックは、社内で Codex の監査ログや観測基盤を整備しているチーム向けの基盤強化です。サブエージェントの起動・停止やツール実行を観測できるようになるため、「エージェントが実際に何をしたか」を追跡する仕組みを自前で組みやすくなります。

副業・個人活用視点

個人で Codex を使う場合、Goals の既定有効化は「設定をいじらなくても、目標保持型のエージェントとして使える」ことを意味します。サイドプロジェクトで複数ステップの作業(機能追加、テスト整備など)を任せるとき、目標を立てて進捗を追わせる使い方が、追加設定なしで標準的に行えます。

権限プロファイルの継承・list API は、本来は組織向けの機能ですが、個人でも「実験用の緩いプロファイル」と「本番リポジトリ用の厳しめプロファイル」を分けて使い分ける、といった整理に使えます。複数の案件リポジトリを並行で触る副業ワーカーにとっては、案件ごとに権限境界をプロファイルとして固定しておくと、誤って別案件のファイルに触れるリスクを下げられます。

同日公開の Codex アプリ 26.519 のリモート computer use や Appshots は、個人クリエイターやモバイル中心の作業者にとって体験面の改善になります。CLI とアプリでバージョン体系が分かれている点(CLI は 0.133.0、アプリは 26.519)だけ把握しておくと、アップデート確認のときに混乱しません。